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曹洞宗の開祖である道元禅師は、ひたすら座禅の実践(只管打坐(しかんたざ))を説かれ、非常に厳格な人柄だったという。
この禅師はこう言っている。
「たとい自分の方は道理をもって言い、相手がひがみ根性で曲がったことを言っても、理攻めで相手を言い負かすのは良くない。
また、自分は現に道理と思っているのに、わざと自分の方が間違っているといって退くのも 早まったことだ。
相手を言い負かさず、自分の方も卑屈にならずに、自然に終わるのが望ましい。
相手の道理に外れた言葉を耳に入れぬようにして忘れるならば、相手もこちらの言葉を忘れてくれて、腹を立てることもない。
これが第一に心すべきことである。」、と。