横浜こぼれ話は筆者の佐藤栄次が随筆や意見や考えを書いておりますので、一度見に来てください、

インドの青年

インドに行けば、「バクシーシ」と言って手を出してくる。

もともとバクシーシとは、ペルシャ語で、「与える」という意味である。
トルコ、エジプト、インドでは、「チップ」という意味で使われているようだ。
インドやアラブの世界では、
―――金持ちは貧しい人に施す義務がある
―――貧しいものは金持ちから施しを受ける権利がある
といった社会通念があるのだ。

もともと、仏教にそのような教えがあったが、日本は江戸時代に儒教を広めたため、
この教えは薄まってしまった。

しかし、仏教の施し、つまり、布施の考え方はバクシーシの論理からである。
布施は決してお恵みではないのだ。
勝者は敗者あっての勝者であるのだ。
敗者の面倒を見るのは当たり前と考えるのだ。

だから、彼らは発展しないと考える日本人は多いが、最近、私は日本人は間違っていると思い始めた。

共に生きるということこそ大事なのである。

最近、池上彰がデンマークに行った報道を見て驚いた。
子供は社会の宝だから、国が育てるのだ。
当然、授業料もただだし、大学に入れば生活費も国が支給する。
その大学生が成功すると国が富む。
その成功者は高い税金を払う。
それでいいのだ。
日本の社会は、決して人に優しいとは思えない。