山の声 命拾い

2014年01月14日

箱崎を引っ越す朝、私は大変体調が悪く、やむなく荷造りはしていたが、苦しかった。近所の医院に診てもらったが、詳しいことは分からぬまま服薬をくれた。私はその朝の血便を見て、もしや赤痢ではと危ぶんでいた。

平尾に引っ越して来た日は、土曜だったので、月曜日に病院に行くつもりだった私を、夫はその日無理矢理に、日赤病院に連れて行った。引越しの荷物も、まだ解かぬままである。

私を診察された医師は、

「今から手術をします」、と言われて私は驚き、

「先生、私は入院の準備もしてきておりません。今日は診察だけのつもりで来ました。」

先生は、

「今すぐ手術しなければ、あなたは手遅れで、命はないですよ。病院は、今日土曜日なので手術日ではない。しかし、人の命には代えられないから今すぐ手術ですよ。よくもこんなになるまで、ほっといたものだ。痛みもなかたんですか?」、と言われた。

先生も私も驚きながら、そのまま私は、手術室に連れて行かれた。手術は意外に長時間かかった。盲腸が破れて腹膜炎を起こしているとのことだった。結果は回復遅く、四十五日目に退院した。