オルゴール

平成 22 年 3 月 10 日 ( 水 )

今日、新聞で次の見出しを見た。

“名前ないオルゴール、今年も届きました”

平成 22 年 3 月 10 日 ( 水 )

今日、新聞で次の見出しを見た。

“名前ないオルゴール、今年も届きました”

内容は次のとおりです。

甲府市にある山梨県立盲学校に今年もまたオルゴールが届いた。

匿名の女性が45年前から毎年、卒業する生徒たちに贈り続けている。

1964年、高等部の生徒がクラリネットをなくしてしまったことからこの物語は始まった。

このことが新聞で報じられた時、クラリネットが学校に送られてきたと言う。

送り主は“一女性”と書いてあった。

ところが、翌年の卒業式には、卒業生の数だけオルゴールが贈られてきたと言う。

その時、添えられていた手紙には、

「クラリネットのことで初めて盲学校のことを知りました。演奏もテレビで見せてもらい、努力の日々を知りました。社会の荒波にもまれ、悲しいこと、苦しいこともあると思います。そんな時、この小箱を開けて慰めの曲を聞いてください」、とあった。

それ以来、毎年オルゴールが届くようになったのだそうだ。

「白鳥の湖」、「星に願いを」、「いい日旅立ち」、「イエスタディ」・・・など。

丁寧に仕上げられた木箱から毎年違った名曲が流れてくるのだ。

ある年から、点字のメッセージもつけられてくるようになった。

昨年のメッセージは、

「ご卒業、おめでとうございます。あなたの上に神様のお守りを祈ります。」とあった。

今年も2月1日、その女性から電話で、卒業生の数と日程を聞いてきた。

そして数日後、その女性から頼まれたという男性がオルゴールを持ってやってきた。

教頭は、卒業生ら4人の手紙をその男性に渡し、

「女性の方は元気にされていますか?」、と尋ねると、

その男性は、

「とても元気ですよ」、と答えた。

その女性が、どこに住み、どんな人なのか全くわからない。

ただ、20年前の手紙には、「もうすぐ還暦を迎えます」、とあったので、今は80歳になっておられるだろうという。

2年前、60歳で同校を卒業し、南アルプス市のあんま指圧マッサージ院長、淡路久さんは、今も一日に何度もオルゴールの奏でるパッヘルベルの「カノン」に聴き入る。

すると、感謝の気持ちがあふれてくるのだそうだ。

今までにオルゴールを受け取った卒業生は600人以上いると言う。

このオルゴールが生きる些細に鳴ったという人は数多くいただろうと思うと、私まで、胸の奥がフツフツとしてくる。

神様のようなこの女性の心に触れたようで、今日は気分がいい。

ありがとう。