ひろさちあの世界

性急に判断されてはいけません

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江戸前記の天台宗の天海は徳川家康、秀忠、家光の三代の将軍から帰依を受け、幕府の宗教顧問的存在であった。そこで、黒衣の宰相とも言われた。 天海は江戸城の艮(うしとら:北東:陰陽道で鬼門という)の方角にある上野忍岡(しのぶが…

優しい子ども

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「10個のケーキを5人で分けると、一人は何個もらえるか?」 この問題に、2個と答えるのは成績優秀な子ども。 何個もらえるかわからないと答える子は、ちょっと複雑な子ども。 この子の頭は一体どうなっているのだろうか? ケーキ…

宗門人別帳

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江戸幕府はキリシタンを禁圧するため、民衆がすべて仏教寺院の檀家になることを強制した。 そして、寺院に宗門人別帳を作らせ、この宗門人別帳に記載されることにより、この家族がキリシタンでないことを証明させた。これを寺請制度とい…

袖振り合うも他生の縁

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袖振り合うも他生の縁とは、道を歩いていて見知らぬ人と袖を触れ合うなどちょっとしたことも、決して偶然に起きたことではなく、すべてが前世からの因縁によるものだということだそうだ。 多生の縁とも言うらしい。 他生の縁は前世で結…

にっこり笑って

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至道無難は江戸中期の禅僧であった。 もともと、中山道の宿場町である関ヶ原の宿屋の主人であったが、53歳になって突然出家してしまった。 この無難禅師がある日、商家を訪ねて主人と話をしていた。ちょうどそこに別の商家から使いが…

怒りに狂ってはなりません

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瑩山禅師(けいざん)は1268年に生まれ、曹洞宗の中興の祖として知られ、宗門の人は“太祖さま”と呼んで慕っている。 瑩山禅師の母親は、長い間、子宝に恵まれなかった。彼女はどうしても子どもがほしいと、観音さまに願をかけた。…

愛語とは?

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曽我量深(そがりょうじん)は明治8年に生まれ、昭和46年に没した近代の仏教学者であった。 曽我量深が言った言葉に次のものがある。 「言葉のいらぬ世界が仏の世界、言葉の必要なのが人間界、言葉の通用しないのが地獄」 人間の言…

働かざるもの食うべからず

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唐の禅僧の百丈懐海(えかい)の有名な言葉に、 「一日作(さ)さざれば一日食らわず」がある。 この言葉は、「働かざるもの食うべからず」の意味に解されている。 だが、百丈懐海は禅僧であって、彼はなにも社会主義的スローガンを唱…

病気を楽しく生きる

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フランスのノーベル賞作家のアナトール・フランスが書いた随想録『エピクロスの園』の中に、次のような話がある。 ・・・・・グレピネ先生が教室で、『人と精』という寓話を読んでくれた時、私はまだ10歳にもなっていなかった。とはい…

朝題目に夕念仏

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「朝題目に夕念仏」といった言葉がある。無定見な人をからかった言葉である。たいていの辞書にそう解説されている。 題目というのは、一般に経典の題号である。しかし、日蓮宗の開祖の日蓮は、「法華経」の正しい題目である『妙法蓮華経…