横浜こぼれ話は筆者の佐藤栄次が随筆や意見や考えを書いておりますので、一度見に来てください、

白い象は・・・

白い象は・・・

白い象は仏教においては、普賢菩薩の乗り物である。 法華経の中には、法華経を深く信仰する人々のために、白象に乗った普賢菩薩が出現し、人々を守護されると書かれている。 ところで、英語でホワイト・エレファントといえば、 ---厄介物、持て余し物- …

曲がった松の木

曲がった松の木

一休和尚の話である。 一休和尚が旅をしていると、見事に曲がった松の木を見つけた。 そこで、村の衆を集めて、 「誰か、この松をまっすぐに見た者にご褒美をあげよう」、 と投げかけた。 村の衆は、何とか松の木を真っ直ぐに見ようとして、ぐるぐる松の …

自分は迷惑をかけていない

自分は迷惑をかけていない

「自分は他人に迷惑をかけていない」、と言い張っている年寄りはいないだろうか? たとえ話その一。 目の不自由な客が訪ねてきた。 家を辞去しようとした時、 「夜道ですから提灯をお持ちなさい」、と主が言った。 その友人は、むっとして、 「目の不自 …

性急な恩返しは・・・

性急な恩返しは・・・

フランスのモラリストのラ・ロシュフーコー(1680年没)の言葉に、 「あまりにも性急に恩返しをしようとするのは、一種の忘恩行為だ」 というのがある。 我々は、特に日本人は受けた恩は直ぐに返さないといけない、と考える風潮がある。 実は”恩”を …

鹿皮を足に着けよ

鹿皮を足に着けよ

釈迦がある時、弟子たちにこんな質問をした。 「世の中の道は石や木切れが落ちていて、歩くのに危険である。どうすればいいだろうか・・・?」 弟子の一人がこう答えた。 「人の歩く道を全部鹿の皮で覆うといいと思います。」 この答えは、あまりにも稚拙 …

達磨の問答

達磨の問答

中国の禅僧慧可(えか)(593年107歳で没す)は、インドから来た達磨禅師を訪ねた。 達磨禅師は、壁に向かって座禅をしたまま、 慧可に向かない。 慧可は雪の降る日も達磨禅師の後ろに立ち尽くす。 最後は、左ひじを切断し、その本気度を見せた。 …

雨受けに笊(ざる)

雨受けに笊(ざる)

我が国の南北朝時代の話である。 禅僧の関山慧玄(けいげん)が美濃の伊吹山に隠棲していた頃の話である。 ある日、にわかの大雨で、本堂に雨漏りがし始めた。 関山は、 「なにか雨漏りを受ける物を持ってこい!」 、と大声で弟子たちに命じた。 しかし …

親切はいつでも受けよ

親切はいつでも受けよ

電車の中で座席を譲られた老人が、 「いいえ、いいです。私は次で降りますから・・・」 と、座らない場合がある。 これはよくない。 たとえ面倒でも譲られれば座るべきだ。 30秒であっても座らせていただいて、 「ありがとう」と言って立てばいい。 …

無分別のすすめ

無分別のすすめ

仏教の言葉と世間一般の言葉が正反対になっていることがある。 「無学の人」、といえば、一般的には学問・教養のない人のことである。 ところが、仏教では、これは褒め言葉である。 真理を極め尽くして、もうこれ以上学ぶ必要のなくなった人が「無学の人」 …

逃れられぬ運命

逃れられぬ運命

ある高僧がご自分の小学生時代の思い出をされた。 彼は、父親の住職の代わりに檀家の三七日(みなぬか)のお経をあげにいかされた。 仏壇に向かって、小学生が一所懸命にお経をあげていた。 隣の部屋には、多分お経が終わった後の接待であろう。 お膳が用 …