並ばなければ
2013年12月18日
三人の女性の会話を披露します。
Aさん:何よ、その手に持っているのは?
Bさん:あっ、これ?その駅のところで、みんなが並んでいるからもらってきたの。
Cさん:いいね、化粧石鹸のサンプルだね。
Bさん:いいでしょう、私ってすぐ、並ぶの。人が並んでいたら、何でもいいから並んじゃう。
この前は、おかしかったの。ホテルで沢山並んでいたの。私はてっきり芸能人が出てくると思って、私も並んだの。
30分も待ったの。デジカメも出して準備万端。すると出てきたのが、単なる新婚カップル。
みんなが拍手をするから、仕方なく私もしたの。馬鹿みたいでしょ。
Aさん:私も同じ。なぜか並んじゃう?
Cさん:へーぇ?
Bさん:この前、並んだときは参ったわ。30メートルくらい並んでいたから、私はさぞかし、いいものをくれると思ったの。
自分の番まで待ち遠しいから、前の人に聞いたの、何をくれるの? すると、その人も、知らない、って言うの。
みんなも、自分と同じじゃん、と思って少し安心したの。
Cさん:ところで、何をもらったの。
Bさん:それが、笑っちゃうの。自分の前にやってきたら、それが餃子だったの。わたし、餃子はあんまり好きじゃあなかったの。
しかし、順番を待っていたものだから、仕方なく2パックも買っちゃたの。そこまでは良かったの。
それから、電車に乗ったら、学生の女の子が、何かいいにおいしない?と言って回りを見渡すの。
私は、聞こえぬ振りをして、下を向いてたの。周りの視線が私を刺してくるの。
恥ずかしかったわ。でも、今でも私は並ぶ習性があるの。
そして、何でももらってくるの。
Aさん:女って、そんな動物よ。
Cさん:・・・・・