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2014年01月14日
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山の声 粋なおじいさん
私のおじいさん“母の父”は、粋な人だった。 おばあちゃんは脳溢血で、五十歳で亡くなった。おじいさんは小柄で白髪だった。 大変声がよく浄瑠璃も歌も上手だった。時には三味線も弾いた。 また、俳句や短歌も作った。 自分の家の近…
2014年01月14日
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山の声 祖母の信仰
祖母フサは大変な信仰家だった。仏教の話はお坊さんに負けぬくらい知っていたので、近所のおばあさん達は、毎晩のように来て、信心の話を聞いていた。 祖母は字が全然読めないのに、聞き覚えで、一時間でも二時間でも親鸞聖人の経典を引…
2014年01月14日
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山の声 未亡人の悩み
三十歳で未亡人となった母は、再婚はしなかったので、女としては寂しい一生を送り、子供の成長だけを楽しみに、生きたようである。 私にとって、父は物心つく前から居なかったせいか、父が居なくてもどうということはなかった。死んだと…
2014年01月14日
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山の声 父異郷に果つ
国境を無事越えることに成功した父は、五年間にかなりの金額を送金したという。 勿論借金は、早く返済したらしい。 やがて5年も経過した頃、 「五年経ったから、帰国の準備をする」 という手紙が来たので、留守宅では喜びにわいてい…