ひろさちやの世界

朝題目に夕念仏

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「朝題目に夕念仏」といった言葉がある。無定見な人をからかった言葉である。たいていの辞書にそう解説されている。 題目というのは、一般に経典の題号である。しかし、日蓮宗の開祖の日蓮は、「法華経」の正しい題目である『妙法蓮華経…

病気を楽しんで生きる

ひろさちやの世界

フランスのノーベル賞作家のアナトール・フランスが書いた随想録『エピクロスの園』の中に、次のような話がある。 ・・・・・グレピネ先生が教室で、『人と精』という寓話を読んでくれた時、私はまだ10歳にもなっていなかった。とはい…

働かざるもの食うべからず

ひろさちやの世界

唐の禅僧の百丈懐海(えかい)の有名な言葉に、 「一日作(さ)さざれば一日食らわず」がある。 この言葉は、「働かざるもの食うべからず」の意味に解されている。 だが、百丈懐海は禅僧であって、彼はなにも社会主義的スローガンを唱…

愛語とは?

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曽我量深(そがりょうじん)は明治8年に生まれ、昭和46年に没した近代の仏教学者であった。 曽我量深が言った言葉に次のものがある。 「言葉のいらぬ世界が仏の世界、言葉の必要なのが人間界、言葉の通用しないのが地獄」 人間の言…