鹿皮を足に着けよ
2014年01月13日
釈迦がある時、弟子たちにこんな質問をした。
「世の中の道は石や木切れが落ちていて、歩くのに危険である。どうすればいいだろうか・・・?」
弟子の一人がこう答えた。
「人の歩く道を全部鹿の皮で覆うといいと思います。」
この答えは、あまりにも稚拙。
釈迦は、こう応えた。
「世の中の道を全部鹿の皮で覆うことはまず不可能である。それよりは、人間の足に鹿の皮を着けた方がいい。」
実は、釈迦は、比喩でこの話をしているのだ。
この世の中は危険がいっぱいである。とても生きにくい世界である。
この世界を住みやすい社会に改善するには?と聞いているのだ。
世の中を理想社会にすればいいが、そう簡単にはいかない。
そんな時に、自分の足に鹿の皮を着ければいいと言っているのだ。
より具体的に言えば、社会を変えるよりも自分の方を変えろと言っているのだ。
他人に代わることを期待するより、自分が変わればいいのだ。
なるほど・・・・