横浜こぼれ話は筆者の佐藤栄次が随筆や意見や考えを書いておりますので、一度見に来てください、

三匹のサルがそれぞれ目と耳と口を両手で覆っている三猿像。

この像を見て、果たしてどれだけの人が、この意味を正しく知っているだろうか?
この三猿像は、「悪を見るな、悪を聞くな、悪を言うな」と教えているのだ。

この三猿像は日本において庚申信仰に結びついて作られたものである。

庚申信仰とは仏教と道教と神道が混交した民間信仰である。

中国の道教では庚申(かのえさる) の夜、人の体内にいる三尸虫(さんしちゅう)が寝ている人の体から抜け出て天に昇り、天帝にその人の罪過を報告するという伝承があった。

それが日本に伝わり、その三尸虫を逃さぬため 庚申の夜は眠らずにいるという風習ができた。
もちろん、徹夜で騒ぐのではない。静かに身を慎むのだ。
したがって、三猿像は目と耳と口を慎み 、災いを避けることを教えたもの。

庚申の夜はたとえ夫婦でも、男女の同衾が禁じられた。
この夜にできた子供は盗人になるという言い伝えがあったのだ 。
石川五右衛門は、庚申の夜に生まれたという 。

仮に庚申の夜に生まれた子には、”金”の字の入った名前を付けるとその子は盗人にならない。かえって、長生きするという。
夏目漱石が該当し、本名は夏目金之助である。