横浜こぼれ話は筆者の佐藤栄次が随筆や意見や考えを書いておりますので、一度見に来てください、

試飲のアルバイト。
またまた、有田さん。
あんまり、有田さんの話が面白いので、”有田ちゃん”の愛称が生まれてきたようです。
今日からは、有田ちゃんで話を進めます。

有田ちゃんのところには、色々なアルバイトが来るようです。
今回は、コーヒー試飲のアルバイト。

花の東京はお台場が、試飲会場。
有田ちゃんは、神妙な顔つきで朝の10時、会場に着いたという。
試飲会場には既に30名ほどの中年男女がいたそうです。
試飲のスタイルは、質問カードが渡され、コーヒー毎に評価していく方法。
香りについて、味について、総合評価は、といった程度。
そして、最後に10種類のコーヒーの中で、
どれが一番美味しいと思ったか?
香りが一番よかったのはどれか?
といった、ごく簡単なアルバイト。

こんな仕事で、本当に、5,000円くれるのかしら?
と思いつつ、一杯目の試飲に入った。
コーヒーにはクッキーもついてきた。
有田ちゃんは、朝早く出てきたため、お腹も空いていたので、クッキーをパクリ。
コーヒーも美味しく、ペロリ。評価は5点評価で4点。
しばらくして、2杯目が配られてきた。
同じくクッキーが出てきたので、美味しくいただいた。

すると、3杯目がまもなくして、やってきた。
もう欲しくない。もう、お腹がコーヒーを受け付けない。
チョット口をつけただけで、質問カードに記入しようとしたら、
「もう少し飲んで、味わってください。クッキーもどうぞ」
と係りの人が注意する。
周りを見ると、平然と飲んでいる。
仕方なく、三杯目もお腹に入れた。
しかし、よく見てみると、ほとんどの人が飲んではいないことが解った。
しかし、言葉だけは、「おいしい」とか、「香りがいい」とか言っている。

有田ちゃんは、素直な性格だから、
「みんな飲まなければいけないと思っていたの。考えてみると、
2時間以内に10杯のコーヒーが飲めるわけないものね。」と言っていた。

そう考えると、気が楽になってきて、飲みもしないのに、
「うーん、これは美味しい」、と言う自分がいたという。
2時間近くで、お仕事が終わり、友達に電話をしたら、東京に出てくるという。
久々に会った友達と築地の魚市場に行き、
「今日は美味しい寿司を食べよう、私バイトでお金が入ったから、おごるよ。」
楽しく昼食を済ませ、お茶とケーキでおしゃべり。
夕方近くになり、電車に乗って帰る時、ふと我に返った。

私は、今日一体、東京に何しに行ったのかしら?