横浜こぼれ話は筆者の佐藤栄次が随筆や意見や考えを書いておりますので、一度見に来てください、

不安の心を持って来い

中国の禅僧慧可(えか)(593年107歳で没す)は、インドから来た達磨禅師を訪ねた。

達磨禅師は、壁に向かって座禅をしたまま、 慧可に向かない。
慧可は雪の降る日も達磨禅師の後ろに立ち尽くす。
最後は、左ひじを切断し、その本気度を見せた。

そこで初めて、達磨は慧可の入門を許可した。
慧可は達磨に禅問答をしかけた。
「私は不安なのです。どうか私に安心する方法を教えてください」、と。
達磨は答えて曰く、
「じゃあ、その心をここに持って来なさい。そうすれば安心させてあげよう。」
慧可は、
「その心を見つけようとしているのですが、どうしても見つかりません」、と答えた。
達磨は、
「さあ、あんたのために、ちゃんと安心させてあげたよ」、と言った。
それが達磨の教えであった。
不安の心を探して、どこにもないのであれば、すでに不安はなくなっているのだ。
いや、考えてみれば、不安の心なんて初めからどこにもなかったのである。
我々は、自分勝手に不安を作り出しているのだ。

---幽霊の正体見たり枯れ尾花---
で、幽霊は自分自身が作っている。