横浜こぼれ話は筆者の佐藤栄次が随筆や意見や考えを書いておりますので、一度見に来てください、

この臨時国会で水道法改正案が今日強行採決されようとしていることを知っている国民がどれだけいようか? この法案は水道事業を民営化するものである。 現状では多くの自治体で料金徴収など一部の業務に限って民間企業が参入しているが、この改正案では水道施設の更新、保守管理、災害時の応急給水などを含む、水道事業そのものの経営を民間企業に委ねることを目指している。

 具体的には、水道施設などの所有権は地方自治体が持ち続けるが、経営権を民間企業に任せると言うものであり、これをコンセッション方式というらしい。この方式は空港なども採用されている。JRやNTTなどの民営化は「所有権も経営権も民間企業に任せる」ものでこの方式とは異なる。

では、なぜ、今政府は民間企業に経営を委託しなければならないか。

政府の説明によると、その最大の理由は深刻な赤字を克服するためという。

 少子高齢化・人口減少にともなって水道水の消費量は減少している。 すなわち、水道料金の収益の減少する一方だというのだ。それとは別に、今深刻なのは老朽化した水道施設の更新や自然災害の多発などで多くの資金が必要になっているため、単に料金引き上げだけではとても賄えないという現実なのだ
このような事態で、政府は民間企業の資金、人材、ノウハウを投入することにより、効率的な経営と財政赤字の圧縮しようと考えている。

逆行?それとも周回遅れ?

 こうしてみれば、水道の「民営化」に問題はないどころか、必要不可欠にもみえる。JRやNTTの「成功」は、これを後押しするかもしれない。ところで、世界の水道事業はどうなっているのか?トランスナショナル研究所と国際公務労連の調査によると、2000年から2014年までの間に、世界35ヵ国で民営化されていた水道事業が再び公営化された事例は180件にのぼり、このうち136件は高所得国でのもので、44件が中低所得国だった。すなわち、すでに民営化を試みた多くの国ではこの方式が上手くいかず、結局、元の公営化に後戻りしているのだ。

その原因は、コスト削減優先の民営化では、安全対策の手抜きを生んでしまったこと。イギリスでは1990年代に赤痢患者が増え、フランスでも未殺菌のままでは飲めない水が提供されるなどの問題が頻発した。

 これに加えて、水道料金の高騰も各地で確認された。民間企業である以上、採算がとれなければ話にならないので、公営以上に水道料金の引き上げは簡単に行われるため、例えばパリでは1985年から2009年までに265パーセント上昇してしまった。また、民間企業による不正も目立ち、例えば世界に先駆けた事例の一つであるパリでは、2002年の監査で経済的に正当化される水準より25~30%割高の料金に設定されていることが発覚した。

このような歴史を知っている政府がなぜ、慌てて水道事業を民営化しようとしているのか?日本は他の国と違うというのか?もしそうだとしたら、そのことをもっと国民に知らせようとしないのか?安倍内閣はこれまでもやってきたように、国民無視のやり方。自民の多数決で国会をどんな法案でも通すやり方。日本人はおとなしいから、安倍内閣のやらせ放題。しかし、そんな安倍内閣には、最後は国民から鉄槌を食らわされるぞ。私は、全てを安倍首相の問題だとは思わない。自民党の驕りがそうさせているのだ。自民党の議員は次の選挙で、明日はないぞ。