ひろさちやの世界

2014年01月13日 ひろさちやの世界

迷えば凡夫

江戸中期の石門心学者に手島堵庵(てしまとあん)がいる。 京都の商家に生まれた堵庵は18歳の時、石田梅岩について心学の修業を始め、20歳で開悟した。 その堵庵の教えは、 ――私案なしの説―― と呼ばれている。 私案なしとい…

2014年01月13日 ひろさちやの世界

石は沈み、油は浮く

釈迦の所に一人の男が来て、こんな質問をした。 「バラモンたちが言うには、俺たちがご祈祷すれば、死者は天界に生まれ変われる。本当だろうか?」 、と。 バラモンとはインドのバラモン教の僧侶である。 その質問に、釈迦は直接答え…

2014年01月13日 ひろさちやの世界

人を殺せと言われたら

ある日、親鸞が弟子の唯円に尋ねた。 「そなたは私の言うことを信じるか?」 唯円は、「もちろんです」 と答えた。 この唯円は「歎異抄」 を書いた人である。 親鸞はさらに続けた。 「それでは、そなたは私の言うことに背かないか…

2014年01月13日 ひろさちやの世界

瓦を磨いて鏡にする

中国唐の時代に有名な禅僧で馬祖道一(ばそどういつ)がいた。(708年に生まれ、80歳で没す) この坊さんは、「虎のごとく見、牛のごとく動く。舌を伸ばせば、鼻の上までのばし、足の裏には紋があって字を書く」 と言われていて、…