ひろさちやの世界

2014年01月13日 ひろさちやの世界

餓鬼に三種あり

「餓鬼に三種あり」と仏教の論書「倶舎論(くしゃろん)」に書かれている。 餓鬼というのは六道輪廻(ろくどうりんね)の世界の一つ。 六道とは、天界・人間界・修羅界・畜生界・餓鬼界・地獄界である。 餓鬼とは餓鬼界に住む住人であ…

2014年01月13日 ひろさちやの世界

天海の柿

江戸前期、天台宗の僧で天海という人がいた。 この天海は、徳川家康、秀忠、家光の三代の将軍に仕えた。 宗教的顧問役のような存在で、「黒衣の宰相」とも言われている。 1622年天海は江戸城の艮(うしとら:東北)の方角にある上…

2014年01月13日 ひろさちやの世界

禍転じて福となす

ある日、ある家に一人の美人がやって来た。 豪華なドレスを着て、気品のある女性だ。 彼女が、家の主に自己紹介をする。 「私は吉祥天。あなたに福徳を授けに来ました。」 主は福の神の到来とあらば、と家に招き入れた。 ところが、…

2014年01月13日 ひろさちやの世界

客なれば、心を残さず

沢庵漬けで知られる沢庵和尚は幕府の宗教行政に抵抗して、流罪となった。 しかし、その後、徳川家光将軍の帰依を受け、品川に東海寺を創建してそこに住んだ。 ある日、家光がこの東海寺にやって来る。 禅寺には将軍に献ずる珍しい物な…