横浜こぼれ話は筆者の佐藤栄次が随筆や意見や考えを書いておりますので、一度見に来てください、

私の成人式は23年前、岡山の市民会館ではなやかに行われた。

出席する私は学生服にジャンパ-姿。
寒風の中を自転車で6kmの道程を飛ばした。
会場につくと、既に着物姿のお嬢さんや背広に身を包んだ青年がビッシリと会場をうめ尽していた。
当時の私の心境は、『ボロは着てても心の錦』であったため、別に卑屈になることはなかった。
しかし、『青年の主張』をしばらく聞いているとバカバカしくなってきて、10分もしないうちに出てしまった。
出るときにお祝いのアルバムが手渡された。
それを持って再び自転車で下宿に戻る。
下宿で、貰ったアルバムを開くと、岡山市長の顔写真がデカデカとあったので、直ぐに捨てたのを記憶している。
『成人式って、こんなものか』といった印象のみであった。

あれから23年、会社生活が始まり、人並みに努力して、人並みに付き合い、今はしがない中間管理職。
少々結婚は遅れたものの、今では5人家族の主。
人並みにロ-ンで家を買い、横浜の郊外に住んでいる。
ところが、そんな私にも知らないうちに病魔が近付いていた。
先月の初め、私は“痛風”になってしまった。
左足の親指のつけねが赤く腫上がり、ひどく痛む。
医者の忠告では、脂肪分はとるな、甘い物やアルコ-ルは控えろとのこと。
現在は忠実にその忠告を守っている。そのため、痛みの方は再発していない。

専門医の話しでは、この病気の原因は食べ物だけではなく、むしろストレスでではないかと言うこと。
確かに中間管理職のストレスと数多い接待のため、あるいは度重なる海外出張のためではないかと思う。
ここ一ケ月の食事療法により4kgやせました。
それでも今の体重は82kg。この体重も原因の一つでしょう。
徐々に減量を心掛けようと思っている。

かくして、私も『成人の仲間』に入ったのだ。
私は、再び、うれしくもない成人式をむかえてしまった。
今度は岡山市長の顔ではなく、病魔の顔を見る羽目におちいった。
しかし、これも考えようでは悪い事ではないと思う。
私は、『痛風』の病をもって、これから健康に留意して行こうと考えている。
既に私より早く『成人式』を迎えられた皆さん、クヨクヨせずに元気で頑張ろう。
まだまだ、未成年のつもりで。