バックヤードの巡回で汗をかいたトッパ先生、ようやく、昼休み。
スタッフ達の休憩所に行くと、若い女の子が数人いた。そこはコンビニのようになっていて、色々な弁当や飲み物が売られていた。
トッパ先生は好きな中華弁当とお茶を買って席に着いた。弁当を食べているとドンドンと人が増え、あっという間に40人以上になっていた。大半が店の売り子の女性と思われる。
一時間の休憩はトッパ先生には長すぎる。iPhoneのニュースや音楽を楽しんで時を過ごした。
一時五分前にオフィスに戻り、次の支度に戻ると、あのガタイのいいおじさんが注意をする。交代は5分前に行うこと。即ち、オフィスには、10分前に戻れと言うのだ。
結局、昼の休みは50分しかないのか?
昼からは、朝やった受付をもう一度やらされる。この業務は思った以上に難しいことが分かった。
即ち、受付に人が多く溜まると始末に負えないこと、入館する人と退館する人が同時に来る、その上、工事業者、商談やイベント業者がやって来る、などなどIDのコントロールが大変になる。
もう一つは同じ場所に1時間も突っ立っていることの辛さ。
それが終わると、荷捌き場に移動。業者が色々な荷物を持ち込んで来る。その連中に入管のためのIDを発行しなければならない。大型トラックが来たり、バンが来たり。地下の狭いところで、それらの車が交差して入って来る。警備員の基本的心得とは、決して、それらの車の誘導をしてはならないこと。
例えば、トラックがバックするのにトラックの後ろで「オーライオーライ」と言って誘導してはいけないことだ。
基本的にはそのために、事故にあってはならないということと、事故を起こす原因になってはいけないということ。
すなわち、警備員は責任を取ってはならない存在なのだ。
世の中に、責任を取らずに金をもらう仕事などあるのか?
あるのです。警備員がそれなのです。