昨年までは、安倍政権は悪法と言われた様々な悪法を衆議院の絶対多数の武器でゴリ押しして来た。そのほとんどは、国民の過半数が反対しているのに。
こんな政権は見たことが無い。どうせ、国民はそのうち忘れるだろうとタカを括っているのだ。
ところが、今年一月以降、安倍を天が見放したのだろうと思えることが出て来た。
新型コロナウィルス問題がそれである。安倍はいつもの通り、この問題を甘く見ていた。
中国武漢でこのウィルスの感染が始まったのに、何の手を打たず。ヨーロッパでも感染が始まっても同じ。ところが、中国からの帰国者、観光客が感染していることが分かり、慌てて手を打ち始めた。この帰国者や旅行者を収容するところが無いと騒ぎ始めた。感染を検査する機器が無いことが問題となる。さらに、大型船がヨーロッパから横浜に着岸して、問題が大きくなり始めた。この乗客に感染が見つかったのだ。
厚生労働省の加藤大臣が説明するが、言うことがどんどん変わっていく。すなわち、打つ手がないのだ。また、市場からマスクが無くなり、安倍首相がマスクを各家庭に2枚配布すると言うのだ。しかし、そのマスクが全然届かない。ようやく、届いたかと思えば、そのマスクは汚れていたり、カビが生えていたり。また、人の髪の毛が入っていたりと散々である。
また、営業自粛、外出せぬようにと緊急事態宣言を出したところまでは良かったが、国民の多くが露頭に迷う。生活費がない。家賃が払えない。そこで、安倍が大盤振る舞いを出した。安倍は、一家族に30万円を国から支給するというもの。ところが悪かったのは、そこに条件をつけてしまった。生活保護を受けている人に限る、と。これで国民は一気に引いてしまう。しかも、支給は五月以降。さすがに、国民は一斉に、大ブーイング。そこで、与党はこれではまずいということで、国民一人に10万円を支給することになった。
しかし、次がまずかった。マイナンバーを使って、オンラインで申請すれば早く入金出来るとマイナンバーを推奨したところまでは良かったが、マイナンバーは地方の住民基本台帳と紐付けされていないことが判明。そのため、マイナンバーを入力しても署名パスワードと、認証パスワードが必要。しかし、大半の住民はそんなパスワードは忘れている。慌てて区役所や市役所に行っても、パスワードの再登録に6時間も待たされる羽目になってしまった。また、一斉に入力したものだから、サーバーがパンクしてしまう始末。
一方、黒川検事長の定年延長をさせるための法案を通そうと定例国会を開くと、600万人以上の国民がツイッターで大ブーイング。ころを恐れた安倍内閣は、この法案を秋の特別国会に先延ばしにすることになった。
こんなことは安倍政権では初めての事。
ところが、最後はもっと酷い幕切れが訪れた。
例の黒川検事長が、このコロナ騒ぎの真っ只中、賭けマージャンがバレて全ておジャン。
早速、黒川検事長は辞職届を出して、安倍は了承。早くこの問題から逃げたいところだが、野党は許さず。国民も許さない。遂に、安倍政権の支持率は44%以上あったものが、27%まで落ちてしまった。
残った問題は、桜を見る会や、公文書改ざんなど、山ほど残った。
600人以上もの全国の弁護士が桜を見る会の件を裁判に提訴してしまった。
追い込まれていく安倍首相には守る人間がいなくなった。一番怖い存在はやはり検察庁。
実に皮肉なことである。