トッパ先生、何処から探してきたのか、ガードマンの仕事。
どうも、今はガードマンとは言わず警備員というらしい。
研修は東京だというので、遙か神奈川県の山の麓から出かけて行く。意気揚々と。
しかし、トッパ先生、久しぶりに出掛けた東京の雑踏で、研修所に着いた時は、もうクタクタ。
その研修所には東京近郊から12人が集まっていた。
若い連中が半分。残りは60代。
講師の先生は、警察関連の退職者だから、トッパ先生と大体同年輩。
当然、講師達はトッパ先生の経歴など知らない。
初めの二時間は、少々緊張気味。
しかし、昼の弁当が支給された途端に、トッパ先生、緊張感が溶けたか、みんなの前に出て、宇都美と申します、と大きな声で挨拶を始めた。
これをきっかけに、みんな自己紹介を始めた。
この時、自分が、トッパと呼ばれているから、みんなもそう呼んでくれと言うと、一気に場が和んだ。
午後からの研修も、雰囲気が変わっていった。