横浜こぼれ話は筆者の佐藤栄次が随筆や意見や考えを書いておりますので、一度見に来てください、

私は長い間、金魚を飼ってきた。その間、何匹の犠牲者を作ってきたか分からないほど。その甲斐あって、金魚の買い方は分かってきたつもりだった。しかし、ここ一年以上もの間、金魚が長く生きてくれない。

金魚を飼うコツは、水と水温さえ気を付けておれば大丈夫と思っていた。水換えは週に一度程度。

ところが、ここ一年どうも上手くいかない。買ってくる金魚がことごとく死んでしまう。

それも、早くて一週間後。長く生きていても3週間くらいで死ぬのだ。

ある時、私の家内が植木にかける水が水槽に落ちるからじゃあないの?と指摘してくれた。植木に固形の肥料を撒いている。それが水槽にこぼれ落ちるというのだ。私はその可能性もあると思った。ある時から水槽の上に植木鉢を並べていたのだ。

そこで、水槽の位置を変え、肥料が水槽の中に入らないようにした。

しかし、結果は同じで金魚を水槽に入れて10日の後には4匹が全滅。全く自信がなくなった。私に家内は、横浜市の新羽にあるヨネヤマプランテーションに行こうと言う。私は素直に家内と一緒に出かけた。

そこにいたおじさんに家内は質問を投げかけた。すると、そのおじさんの言うことは凄かった。私が経験したことを全てズバリと言い当てたのだ。

水槽に砂利を入れているか?水換えの頻度が多くないか?一度に水換えの量が多くないか?

すなわち、水換えは3日に一度。しかも、一度に水換えする量は五分の一程度。そうでなければバクテリアが育たないのです。バクテリアはガラスの水槽では育たないのです。だから、砂利が必要なのです。バクテリアには好気性のものと嫌気性のものがあるのです。嫌気性バクテリアが住み着けるためには、砂利は少なくとも3cmなくてはならない。

私はこのおじさんの話を聞いて、バクテリアのことを全く考えていないことを知った。

おじさんは付け加えた。金魚を買って帰り、水槽に入れて飼っていると、大抵は死にます。しかし、一匹くらいはなぜか生き残るのです。この金魚はアンモニアにも亜硝酸にも強いのです。素人はこの金魚を育てているだけです。

私はこのレベルだったのだと初めて理解しました。

おじさんは更に教えてくれた。

金魚はフンをする。それを分解するのがバクテリア。分解したら、アンモニアが発生する。このアンモニアも別のバクテリアが分解する。また、アンモニアが分解されたら亜硝酸が発生する。この亜硝酸も別の嫌気性バクテリアが分解する。

このアンモニア及び亜硝酸によって金魚は死ぬのだそうだ。

その話を聞いて、私はハッとした。そう言えば、2年前から水槽を掃除した際、砂利を取り除いたまま、水槽には戻さなかったことを思い出したのだ。

私は全て、おじさんの話が納得できたので、早速、バクテリアと砂利を買って帰り、新しい水作りを始めた。

私は同時にメダカも飼っている。

金魚の死因を調べるために、そのメダカにお手伝いをしてもらった。すなわち、金魚に20匹程度のメダカを一緒に住まわせるのだ。

その結果、分かったことは金魚は死んでもメダカは死なないということが分かった。

調べてみると、アンモニアの密度は0.73で水よりも軽い。すなわち、アンモニアは水面近くに溜まるものなのだ。そうすると、メダカも死んでいいはず。ひょっとすると金魚はアンモニアには弱く、メダカは強いのかも知れない。しかし、これは無茶な推論。

一方、アンモニアの分解後に発生する亜硝酸の密度は水と同じ密度である。すなわち、亜硝酸は動かないのだ。亜硝酸は嫌気性バクテリアによって分解されるものだから、酸素濃度の低い水底のアンモニアが分解され亜硝酸を作られ、その亜硝酸を吸った金魚だけが死んだのであろう。その亜硝酸は水面近くには集まらないのだろうと推定する。

いずれも推定ゆえ、もう少し検証が必要だと思う。分かったらまた、ご報告する。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください