横浜こぼれ話は筆者の佐藤栄次が随筆や意見や考えを書いておりますので、一度見に来てください、

坊さんはなぜ働いてはいけないのか?

坊さんはなぜ働いてはいけないのか?

私の大きな疑問の一つは、 「なぜ、釈迦は坊さんが働くことを禁じたのだろうか?」 ということである。 お金の寄付を受けることを禁じている。 すなわち、坊さんがお金で物を買ってはいけないというのだ。 ただ、生きるために、一日2食を在家信者から布 …

熊谷次郎直実の質草

熊谷次郎直実の質草

熊谷次郎直実、この人の名前は、知っている人は多いであろう。 義経の軍勢が平家を攻める一ノ谷の合戦において、16歳か17歳の平敦盛(あつもり)をこの直実が討ったのである。 直実はその後人生の無常を感じて出家してしまった。 平家物語にはそう書か …

リーダーの資質

日本ではどんな人が立派なリーダーだろうか? 単純に結果を出す人なんて言いそうな気がする。 あるいは、情熱のある人と言う人もあろう。 ところが、西洋では、 「リーダーたる者は、自分が統率する部下の人数だけの人生観・価値観を身につけろ」 と言わ …

「例外」のすすめ

「例外」のすすめ

「人間はすべて例外である」 これはロシア哲学のベルジャーエフ(1948年没)の言葉である。 人間はみんな、一人一人がそれぞれの個性を持った存在である。 一人として同じ人間なんかいやしない。 みんな違っているのだ。 違っていて当たり前なのだ。 …

黄金の輝き

黄金の輝き

江戸前期の禅僧に鉄眼道光(1682年没)がいた。 彼は36歳の時、『大蔵経』の刊行を思い立ち、17年かかって6956巻を完成した。 途中、近畿地方に大飢饉が起こり、鉄眼はせっかく集めた刊行資金を投げ出して難民を救った。 そしてまた、新たに募 …

ライバル・・・最澄と空海

ライバル・・・最澄と空海

ライバルとは、「競争者、敵手」と悪されているが、もともとラテン語では、 「同じ川の水を共通に使う人」 という意味。 歴史上、ライバルは沢山いる。 平清盛と源義朝(頼朝の父)などがそうだろう。 でも最も面白いライバルは、最澄と空海であろう。 …

白い象は・・・

白い象は・・・

白い象は仏教においては、普賢菩薩の乗り物である。 法華経の中には、法華経を深く信仰する人々のために、白象に乗った普賢菩薩が出現し、人々を守護されると書かれている。 ところで、英語でホワイト・エレファントといえば、 ---厄介物、持て余し物- …

曲がった松の木

曲がった松の木

一休和尚の話である。 一休和尚が旅をしていると、見事に曲がった松の木を見つけた。 そこで、村の衆を集めて、 「誰か、この松をまっすぐに見た者にご褒美をあげよう」、 と投げかけた。 村の衆は、何とか松の木を真っ直ぐに見ようとして、ぐるぐる松の …

自分は迷惑をかけていない

自分は迷惑をかけていない

「自分は他人に迷惑をかけていない」、と言い張っている年寄りはいないだろうか? たとえ話その一。 目の不自由な客が訪ねてきた。 家を辞去しようとした時、 「夜道ですから提灯をお持ちなさい」、と主が言った。 その友人は、むっとして、 「目の不自 …

性急な恩返しは・・・

性急な恩返しは・・・

フランスのモラリストのラ・ロシュフーコー(1680年没)の言葉に、 「あまりにも性急に恩返しをしようとするのは、一種の忘恩行為だ」 というのがある。 我々は、特に日本人は受けた恩は直ぐに返さないといけない、と考える風潮がある。 実は”恩”を …