横浜こぼれ話は筆者の佐藤栄次が随筆や意見や考えを書いておりますので、一度見に来てください、

なぜ、坊さんは肉を食べない?

なぜ、坊さんは肉を食べない?

内心では欲しくてたまらないのに、一応うわべでは辞退する。 この行為を「猫の精進」または、「猫の魚辞退」という。 精進とはもともと仏教の言葉で「努力」のこと。 特に、出家して仏門に入り、ひたすら修行に励むのが精進であったが、後には単に肉食しな …

カルネアデスの板

カルネアデスの板

古代ギリシャの哲学者にカルネアデスがいる。 彼が提起した問題に ”カルネアデスの板”というのがある。 洋上で船が難破した。 ふと見ると板が一枚浮かんでいる。 だが、その井谷は漂流者がつかまっている。 その板にはあいにく一人しかつかまれない。 …

4月13日は十三詣

4月13日は十三詣

4月13日は十三詣(まいり)。 4月13日は十三詣(まいり)。 当年13歳になった男女が虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)を祀る(まつる)寺院に参詣する日である。 京都の法輪寺で1772年から行われた行事といわれている。 虚空蔵菩薩は虚空のごと …

”啐啄同時”(そったくどうじ)

”啐啄同時”(そったくどうじ)

禅の言葉に”啐啄同時”(そったくどうじ)というものがある。 親鳥が抱く卵が孵化する時、卵の中の雛が内側からコツコツとつついて合図する。 それが”啐 ”である。 それと同時に、外から親鳥がコツコツとつつく。 これが”啄”である。 この”そつ” …

裁きは神にまかせる

裁きは神にまかせる

野村胡堂の「銭形平次捕物控」には、銭形平次親分が犯人を知っていながら、わざとお目こぼしをしてやる場面がある。 殺された方が、よほどの悪人で、犯人に同情の余地のある場合である。 「花見の仇討」もその一つだ。 平次は子分の八五郎とこんな会話をし …

寒苦鳥の教訓

寒苦鳥の教訓

寒苦鳥はインドのヒマラヤに棲むという。 仏典によく出てくる想像上の鳥である。 この寒苦鳥は巣作りをしない。 ヒマラヤの寒い冬の夜を、寒苦鳥の夫婦はお互いに抱き合って 震えて過ごすのだ。 「ああ、寒い。死にそうに寒い。立派な巣があればこの寒さ …

「南無三」

「南無三」

「ナマス・テー」はインド人のあいさつで、 「おはよう」、「こんにちは」、「さよなら」である。 “ナマス”というのはヒンディー語で「敬礼します」の意。 “テー”というのは「あなた」であるから、「あなたに敬礼します」ということになる。 このヒン …

山を動かす奇跡

山を動かす奇跡

マホメットにこんな伝説がある。 彼は、山を動かすという奇跡をやってみせると公言した。 その奇跡を見んものと、大勢の人が彼の指定した時間に、その場にやって来た。 大勢の見物人を前に、いよいよマホメットが奇跡を演ずる。 彼は遠くの山に向かって、 …

極楽浄土に帰る

極楽浄土に帰る

1212年1月25日、浄土宗の元祖の法然上人は入寂された。 「南無阿弥陀仏」とお念仏をしながら、眠れるがごとくこの世を去って逝かれた。 80歳であった。 法然上人が病床に就かれた時、弟子が質問した。 「極楽往生は確かですか?」 真に無礼な質 …

観音様は音を見る

観音様は音を見る

観音様は観世音菩薩のことで、 「世間の人が救済の声を発するその音声を観じて、衆生を救済される菩薩」である。 しかし、ちょっとおかしい。 音を聞くものなのに、なぜ、「聞音菩薩」や「聴音菩薩」 と言わないのか? 音が伝搬するスピードがあまりにも …